2014年11月26日水曜日

河津の温泉へ 〜その3(夕食編)

わたしたちが滞在したのは、「運龍」という温泉旅館。お部屋は、10畳と4畳半の和室があるタイプで、ゆったりしていました。もっとも4畳半のお部屋は使用しませんでしたが。

お部屋からはお庭を眺めることができました。


夕食前に温泉に入り、リラックス。ここまではとても順調です。


が、このあとのお食事が、なんというか、想定外のできごとの連続だったのです・・・。


お食事は部屋食ではなく個室の食事処でいただくということは分かっていました。それから、事前に娘と甥っ子の食事は子供用のものをお願いしていました。

案内された個室は、和室にダイニングセットというスタイル。ゆったりしていて落ちつた雰囲気なのはいいのですが、椅子が360度回転するタイプのものでした。1歳9か月の娘には座高も合わないし、第一くるくる回って危ないので、「子供用の椅子はありませんか?」と尋ねました。仲居さんが「少々お待ちくだい」と言うので、てっきりハイチェアを持ってきてくれるのだと思っていたら、持ってきたのはまさかの座布団。子供用の椅子、ないんですって。座布団なんていよいよ危ないので断りました。

嫌な予感がしつつ、お食事スタート。担当の仲居さん、乱暴に襖を開け閉めするわ、お料理はお皿の向きを合わせることなく、置く場所もあさっての方向に、「ダン」と大きな音を立てて置くんです。しかも無言で。お料理の説明がひとっこともないんです。わたしたちは自分の分のお料理を自分で目の前にセッティングするところから始めなければなりませんでした。あ、そうそう。子供用のカトラリーもありませんでした。大人と同じ箸だけでした。いいんですよ、持参していたんで。

不信感を抱きつつも、楽しい旅行中ですから事を荒立てないようにと我慢していました。

が、このあと、不信感から不快感へとエスカレートしていきました。

お料理が、わたしたちの食事のペースをまったく無視して、次から次へと運ばれてくるんです。(もちろん無言で。)テーブルには4皿先のお料理まで並べられる始末。つまり、
先付けをいただいている最中に、椀物、お造り、炊き合わせ、焼き物までが一同に会する状態。いくらなんでも・・・と思い、仲居さんにゆっくりお料理を持ってきてくれるよう言いました。

それからはゆっくりとお料理が運ばれてきたのはいいのですが、新たな問題が。食べ終わってもお皿を下げてくれないんです。下げてくださいとお願いしないと、いつまでもそのままお皿が放置されています。次のお料理が、食べ終わったお料理の横に並べられるので、自分で食べ終わったものと次のお料理を置き直します。食べ終わったものは、お願いしないとずっと置かれたままなのです。

そんなこんなでようやくお食事までたどり着き、ご飯が運ばれてきてビックリ。ふつう家でご飯を食べる時だって中高に盛りますよね?それが、なんというか、子供が持ったの?というくらいに雑なんです。そして、待てど暮らせど止め椀と香の物がこないんです。テーブルには白いご飯だけぽつーんと。

仲居さんを呼んで、「ご飯だけですか?」と聞くと「あ!」って。

運ばれてきたお味噌汁は、舌をやけどするような煮えくり返ったものでした。お味噌の風りも何もあったもんじゃありません。ご飯からは温かな湯気は消え去り、表面が乾き始めていました。

ご飯もお味噌汁もちょこっと手をつけただけで、わたしたちは席を立つことにしました。水菓子をいただく心の余裕が完全になくなってしまったのです。

仲居さんが慌てて追いかけてきて「デザートが残っていますよ」と言いましたが、おなかがいっぱいなのでと断りました。


この仲居さん、実は「わたし、今日が初めてなんです」って言っていたんです。だから、お料理をトンチンカンなところに置いても、お皿の向きがおかしくても、お作法がなっていなくても、仲居さん本人には何も言わなかったんです。だって、こんな状態の人を人前に出すなんて、明らかに旅館に落ち度がありますよね。

はっきり言って、お料理の味などまったく覚えていません。残ったのは不快感だけでした。


ちなみに、娘は、テーブルが自分の目の高さにあるという不幸な状態にもかかわらず、なんとか8割方食べていました(もちろんわたしの介助付きです。本来なら自分で食べられるのに。)また、幸運にも椅子から転げ落ちることはありませんでした。




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